なぜこの女子大生は生け花をすることが怖かったのか

この答えは本題からはちょっとはずれますが男性の智恵と勇気に関係しますので簡単に解説します。結論から先に申し上げますと母親に嫉妬されながら育つとこうなるのです。信じられないかもしれませんが娘の幸せに嫉妬する母親がいるのです。もちろん全部の母親ではありません。

夫婦仲が悪く心が満たされていない母親は娘の幸福に嫉妬するのです。不幸な母親が娘に嫉妬するのです。息子にはあまり嫉妬しないのが普通です。母親は娘と同性であるがゆえに「女の幸せ」「女の悦び」とは何かを知っています。だからこそ自分が得られなかった幸せや悦びを同性の娘が得ていないかどうか気になるのです。

娘の幸福に嫉妬すると大抵の母親は不機嫌になります。当の母親は嫉妬で不機嫌になったという自覚はありませんが娘がルンルンしていると急にイライラしてくるのです。一方、子どもにとって親のイライラや不機嫌ほど怖いものはありません。

まして自分のせいで母親が不機嫌になったとしたら「ごめんなきい、もう、二度とルンルンすることはしません」とあやまりたくなります。それが子どもというものです。家庭しか居場所のない子どもは親を責めずに自分を責めてしまうのです。

先ほど登場した女子大生は子どもの頃、自分が好きなことに夢中になって大きな悦びを得た時、母親に嫉妬され不機嫌な顔をされたのです。その結果、彼女は楽しいことほど怖くてできない人間になったのです。

母親の嫉妬に狂った顔を見るくらいなら楽しいことをしないほうがマシなのです。それゆえ幼児期から楽しいことをことごとく回避して生きてきたのです。今ではすっかり楽しいことをすることが恐怖になっているのです。

私はこういう現象を「幸せ恐怖症」と呼んでいます。はたから見るとまるで幸せを怖がるように見えるからです。意外に思うかもしれませんが極めて多い現象です。自分が気がつかないだけです。私の調査では程度の差こそあれ女性の六割以上に幸せ恐怖症という呪いが掛かっています。それだけ現代という時代は心が満たされていない女性(母親)が多いということです。

仮に心が満たされていない母親の幸福度を100としますと娘には70くらいの幸福を願うのです。私はこれを「親の七がけ幸福論」と名付けました。ただし娘の幸福度が50以下になると母親は同情してハッスルします。不幸を望んでいるわけではないからです。でも娘が元気になって幸福度が70を超え始めると、だんだん不機嫌になってしまうのです。100を超えたら般若になるのです。

親の七がけ幸福論とは娘の不幸を願うわけではないけれど、自分よりも幸福になることは絶対に願わないという現象のことです。子どもの側から見た現象が「幸せ恐怖症」です。幸せ恐怖症とは親が自分の幸せに嫉妬しないように初めから幸せを避けてしまう現象のことを言います。

親が嫉妬しない程度の悦びだけ得ようとするのです。大きな悦びを避けてしまうのです。しかしあくまでも無意識ですので、よほど気をつけないと発見することは不可能です。いえ、よほど気をつけても自覚することは困難です。

なぜなら無意識であるということの他に幸せを避けることで実家で生き残ることができたという成功体験がバックにあるからです。つまり幸せを避けることがいいことだと思っているのです。その結果、生き残るために一番したいことをせず、二番目か三番目にしたいことをするようになるのです。

一番したいことを避ける時は、まるで憑き物でもついたかのようです。多重人格と同じです。別人になってしまうのです。当然です。普段は幸せになりたいと思っているのですから、別人にならないと幸福を避けることは不可能だからです。

でも本人は自分が別人になったことには決して気づきません。これが幸せ恐怖症の怖いところです。なぜなら自覚がないので放っておくと死ぬまで治らないからです。嫉妬した母親が死んでも幸せを回避するクセは残ります。前述の女子大生の場合は一番やりたいことは生け花でした。だから生け花が怖くなったのです。第一希望を避けるのは生け花ばかりではありません。恋人選びも同様です。

一番好きな人とつき合うと悦びが大きくなるので、五番目くらいに好きな男性を恋人にするのです。嫉妬される不快感と恐怖を味わうくらいなら五番目に好きな人とそこそこのつき合いをしたほうがマシだと計算するのです。女性はこういう計算は得意です。

第五希望の男性とつき合ったのでは悦びはそこそこです。つまらなくはないけれど決して楽しくはないという恋愛です。でも母親に嫉妬されずに済むという大きな利益があるのです。この利益は娘にとっては非常に大きいのです。このおかげで家から追い出されずに済んだのですから。

この成功体験があるために経済的に自立できるようになっても幸せを避けてしまうのです。するどく幸福度を計算をして母親に決して嫉妬されない男性を恋人に選んでしまうのです。自分が気に入った男性ではなく母親に嫉妬されない男性を選んでしまうのです。こういう状態はまさに「呪い」を掛けられたのと同じです。童話に魔法使いが出てきて人間に呪いを掛けますが、実は現実世界でも呪いがあります。それがこの「幸せ恐怖症」という呪いです。母親が娘に呪いをかけるのです。

映画「シャイン」では父親がピアニストの息子に激しく嫉妬し。意地悪をしていました。一般的に自分と同性の子どもに親は嫉妬します。母親は娘に、父親は息子にです。白雪姫の物語ができた頃から母親の娘に対する嫉妬があったということです。ちなみに白雪姫の原作では継母ではなく実母が嫉妬することになっています。

— posted by Kaori at 04:42 pm